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住宅ローンについて

住宅ローンを選ぶ際に知っておきたい情報をご案内します。
住宅購入の検討時から考えておきたいこと、実際に借りる時に必要な物など、11の項目に分けてわかりやすく説明しています。
ぜひ住宅ローンを選ぶ際に参考にしてください。

01 頭金とローンのバランス

住宅購入までに、どのくらいの貯蓄が必要?

頭金は最低2割が必要です、と言われますが、これは金融機関の多くが物件価格の8割を上限としているためです。
住宅購入に際しては、物件価格以外に、ローン手続き、登記などに諸費用がかかります。この諸費用は自己資金として貯めたものから出すことになるので、例えば3,000万円の中古マンションを購入する場合に、諸費用が180万円、頭金を2割用意しようという場合には、780万円の自己資金が必要になるというわけです。また、住宅を購入後に貯蓄が全くない状況になってしまうのも危険です。

緊急予備資金として、生活費の3~6ヶ月分は手元に残しておきましょう。1ヶ月の生活費が20万円で3ヶ月分を見ておくとすると、上記の例では住宅購入までに840万円の準備が必要ということになります。

頭金がいくらかで、総返済額も変わる

物件価格が3,000万円のマンションであっても、住宅ローンを利用すれば利息の支払もあり、総額3,000万円で買えるわけではありません。そして、頭金をどのくらい出せるのかで、取得に要する総額が違ってくるので、将来の貯蓄額にも影響を与えることになります。

<例>購入価格/3,000万円 返済期間/30年 金利3.0% ボーナス払いなし
総返済額

借入できる金額を決める

いくら借入するのかを考える際は、金融機関が貸してくれる金額ではなく、自分自身が最後まで返済することができる金額と考えましょう。返済できる額が借入できる金額です。

  • 将来のライフプランも考えた上で、毎月返済することができる金額を無理のない範囲で決める
  • 老後の生活に影響を及ぼさない年数で、返済期間を決める
  • どの金利のタイプの商品を利用するのかを決める

例えば、毎月返済できる額が12万円、定年までの期間が25年、金利が3%のローンなら、借入できる額は約2,500万円になります。金利が1.5%のローンなら約3,000万円の借入れも可能ですが、金利が低い変動金利や特約期間が短い固定金利選択型を利用する場合には、将来金利が上昇し、返済額が増える可能性も考えて、余裕を持った返済額にしておくことが重要です。

頭金とローンのバランスは?

今の時点で購入するのであれば

借入できる金額+貯蓄から出せる頭金=購入予算
となります。

 

数年後に購入予定で、希望予算がある場合には、

希望予算-借入できる金額=準備が必要な頭金
ということになります。

 

とは言え、頭金が多く借入金が少ないほど、将来のリスクを抑えることができますので、少しでも多く頭金を準備するよう心がけましょう。

02 住宅ローンの融資可能額

住宅ローンの融資可能額とは?

住宅ローンには、金融機関で異なりますが、「いくらまでなら貸してもらえる」という融資限度額があります。大きく分けて融資限度額は、物件による制限(担保価値)と借入者の収入による制限の2つがあり、いずれか低い方が融資額の上限となります。言い換えるなら、両方の制限に引っかからないことが条件と言えます。

<物件による制>

民間の金融機関では一般的には購入金額や物件評価額の8~9割程度となっています。ローンによっては新築に限定されているものなどもあります。なお、借換えの場合には担保価値の200~300%まで融資可能なローンもあります。
住宅金融公庫は、マンションの場合は専有面積が50m2以上280m2以下、一戸建ての場合は床面積80m²以上280m²以下、敷地面積100m²以上など、物件そのものの条件が厳しくなっています。まずは融資対象物件となるかどうかを確認しましょう。融資対象となった場合には、購入金額の8割(年収800万円以上の場合は5割)が限度額となります。また、建物の規模、エリアによっても融資上限額が異なります。

<収入による制限>

収入による制限は、住宅金融公庫の場合は、(1)必要最低月収が毎月返済額の5倍以上あることと、(2)返済負担率が税込み年収の20~25%以内であること、となります。民間金融機関では下表のようになっています(金融機関によって異なります)。
収入による制限を広げる方法として、配偶者や親、子など同居予定の家族との収入合算があります。

収入による制限(民間金融機関の例)

税込み年収 返済負担率
250万円未満 25%以内
400万円未満 30%以内
400万円以上 35%以内
600万円以上 40%以内

注:返済負担率=年間返済額合計÷税込み年収

融資可能額を試算してみよう

実際にどのくらいまで融資してもらうことができるのかは、次のような手順で試算することができます。

例)Aさんの場合
税込み年収700万円。4000万円の新築マンションを購入予定。
●物件による制限 購入金額の8割 4000万円×80%=3200万円
●年収による制限 年間返済額 700万円×40%=280万円

 

年間返済額から融資可能額を計算するには、

毎月返済額 ÷ 借入金100万円あたりの毎月返済額 ×100万円
で試算します。たとえば、金利3%、30年、元利均等返済の100万円あたりの毎月返済額は4,216円なので、Aさんの場合
毎月返済額 ÷ 借入金100万円あたりの毎月返済額 ×100万円
となり、物件価格による制限の3200万円までは融資可能、ということがわかります。

 

金利と返済期間によっても融資可能額はかわる

融資可能額は、金利が低いほど、返済期間を長くするほど大きくなります。Aさんの場合、(元利均等返済)

金利3%の場合
●返済期間20年だと 約4207万円
●返済期間30年だと 約5534万円
●返済期間35年だと 約6063万円
返済期間30年の場合
●金利2%だと 約6313万円
●金利3%だと 約5534万円
●金利4%だと 約4887万円

 

融資可能額はこのように試算することができますが、融資可能額と返済可能額は違ってきます。毎月返済額は将来にわたって無理のない金額か、返済期間は老後の生活に影響を与えないかなども考慮した上で、借入額を決めるようにしましょう。

03 収入合算で借入額を増額

収入合算とは?

住宅ローンの融資可能額を決める要素のひとつが、借入者の収入です。
収入が多いほど融資可能額は多くなります。本人の収入だけでは借入希望額の収入条件を満たさない場合、配偶者や親・子などの同居予定の家族で安定的な収入がある人がいれば、その収入を加えることができます。これを「収入合算」といいます。
収入合算は金融機関で扱いが異なりますが、民間金融機関の住宅ローンでは配偶者や親・子などのうち1人分のみ、収入の2分の1を合算できるところが多いようです。住宅金融公庫の場合は、返済基準となる必要月収の2倍まで合算できます(つまり、申込本人の収入が合計の2分の1以上なければなりません)。

収入合算のメリット

収入合算をすると、借入者が単独で借りるよりも多くの融資を受けることができます。
まだ若くて収入が少ない、年齢が高く返済期間が短期間でしか組めない、というような場合に配偶者や子どもなどの収入を合算すれば、借入額を増やすことが可能です。
収入合算をし、かつ住宅を共有名義にした場合には、ローン控除も2人で受けることができます。なお、ローン控除を双方が受けたい場合には連帯債務者でなくてはなりません。
連帯債務者になれない場合(合算だと連帯保証になる場合)には、各自でローンを組むことになります。

収入合算の注意点

収入合算は、希望する借入額を借入れるのには確かに有効な方法ですが、借入額を多くすれば返済額も多くなります。借入れ後に、合算者が仕事を辞め収入が減った場合などでも返済が可能かどうか、十分な検討が必要でしょう。
また収入合算で共有名義にした場合、出資割合に応じて土地や建物の持分割合を決定し、登記する必要があります。出資割合と持分比率に大きな違いがある場合などは、贈与とみなされてしまうこともあるので注意が必要です。

04 住宅ローンの組み合わせ

住宅ローンには多くの種類がありますが、住宅ローンは金額も大きくなるので、1つの住宅ローンのみでなく、いくつものローンを組み合わせるケースがよくあります。従来は公的ローンを優先に、住宅金融公庫・年金住宅融資・財形住宅融資の順番で利用し、その借入限度枠をオーバーする部分について民間の金融機関のローンを利用していたケースが多かったといえます。
しかし最近は、公庫ローンの縮小化が検討されたり、民間でも長期間にわたり固定金利型の住宅ローンや比較的金利の低い住宅ローンが登場し、必ずしも公的・民間という従来の考え方がベストとはいえなくなってきています。
また、公的ローンを使って組み合わせをしなくても、民間の住宅ローン1本で希望の内容をカバーできる場合もあるでしょう。
ここでは、いくつかの住宅ローンを組み合わせる際の考え方を整理してみます。

住宅ローン組み合わせのメリット・デメリットは?

メリット
異なる内容のローンを上手に組み合わせることで、将来の金利上昇などのリスクを分散できるライフプランやライフスタイルに応じた返済内容を組みたてることができる
デメリット・注意点
2箇所以上の手続きが必要なので、手続き面の手間や手数料などのコストがかかる

例えば、こんなときはこんな組み合わせ

将来の金利動向が読めず、固定金利型か変動金利型か1本に絞りきれない場合
全期間にわたり固定金利型で住宅ローンを組む場合は、仮に将来金利が更に下がった際に、金利下落のメリットを享受することができません。また、変動金利型住宅ローンの場合は、将来、金利が上がった際は、支払利息が増えるというリスクを負います。
そこで固定金利型と変動金利型とを組み合わせることによって、長期間の金利負担と返済額を安定させつつ、部分的には金利下落によるメリットを得られることを可能にします。
ただし、変動金利型ローンを組み合わせる際は急な金利上昇リスクに耐えられる範囲内に留めることが必要です。そして、金利動向に応じてすぐに借り換えを手配したり、繰上返済をして残債を減らして返済負担を軽くできるよう、リスクヘッジも考えておくことが大切です。
共働き家庭など、2人以上がそれぞれ住宅ローンを契約し、返済期間などは各住宅ローンごとに異なる設定にしたい場合
例えば配偶者も住宅ローンを組む際に、今後の育児休業や退職・転職などといったライフプランや収入の変化に柔軟に対応できるよう、比較的短期間で無理のない住宅ローンを検討することが必要になります。
現時点では、固定金利型よりも変動金利型のほうが金利負担が少ないので、変動金利型で10年程度などの比較的短い住宅ローンを組み合わせることも賢明でしょう。
この場合にも、急な金利上昇が不安になった場合に、借り換えや繰上返済をして返済負担を軽くできるようにリスクヘッジも考えておくとより安心です。

05 住宅ローンの返済方法

住宅ローンには、大きく元利均等返済方式と元金均等返済方式の2つがあります。

特徴とメリットおよびデメリット

返済方法 特徴 メリット デメリット
元利均等
返済方式
毎回の返済額(元金と利息の合計)が同じ金額になるように返済する方法 毎回の返済額が同じなので長期にわたる返済計画が立てやすく、臨時に繰上返済をして支払利息の軽減をすることもできる 返済当初は利息の返済にあてられる割合が大きく、元金が減るペースが遅い
元金均等
返済方式
借入元金を返済回数で割った額に、残高に対する利息を上乗せして返済する方法 毎回、一定額の元金を返済していくので、「元利均等返済」に比べて、ローン残高が、トータルで支払う利息が少ない 当初の返済額が大きく、返済負担が重い

返済総額の違いは?

住宅ローンは借入金額が大きいため、返済期間も長期になる傾向があり、返済方法によって、返済総額にも大きな違いがでてきます。

例えば、3,000万円を30年間で返済する(金利3%、ボーナス返済なし)場合

返済方法 毎月返済額 総返済額 支払利息総額
元利均等
返済方式
12万6,481円(元金と利息合計) 4,553.1万円 1,553.1万円
元金均等
返済方式
1回目返済は
15万8,333円
(うち元金は83,333円)
4,353.8万円 1,353.8万円
(元利均等方式との差は199.3万円)

このように両者を比べると、元金均等返済方式は、毎回同じ金額ずつ元金が減っていくので、元利均等返済方式よりも支払利息の総額は少なくてすみます。

しかし、だからといって安易にこの返済方法を選ぶのは慎重にしたほうがいいといえます。返済当初の負担が多いために返済計画に無理が生じる可能性があるからです。年収の安定度や子どもの教育費負担なども含めて収支を返済開始後10年分は予測しておくことが必要でしょう。

また、元利均等返済方式でも、一部繰上返済を早め早めに実施していけば、元金均等返済方式に相当するくらいまで支払利息を軽減することもできます。なので、長期にわたって無理のない計画的な返済をしつつ、支払利息を少しでも軽くしたいなら、元利均等返済方式で一部繰上返済を併用していく方が返済しやすいといえるでしょう。

06 住宅ローンの金利の種類

住宅ローンの金利には、固定金利と変動金利、固定金利選択型があります。
固定金利は全期間固定のタイプと段階金利型固定のタイプとがあり、変動金利も一般的な変動金利のほか、固定金利選択型や、上限金利特約付変動金利とがあります。

住宅ローンの金利の種類

固定金利を選ぶのがセオリー

どのタイプの金利を選択するかは、住宅ローン選びの重要なポイント。
一般に、住宅ローンは高額で長期の借入れになるので、固定金利がセオリーとされています。固定金利は借入時に返済までの金利が決定します。つまり、毎月の返済額と、総返済額の上限が決定されるので、毎月の家計管理もしやすく、老後生活資金のプランニングもしやすくなります。固定金利を選択した場合のリスクは、借入後にさらに金利が低下すると、結果的に金利負担が大きくなるという点。ただし、このリスクは低金利のものに借り換えを行うことによってある程度防ぐことができます。将来、借換えがしやすいよう、なるべく繰上げ返済を行ってローン残高を減らしておくなどの対策も必要です。

借入できる金額を決める

このように、金利が上昇しても借入額が少額であれば返済額のアップ額も小さくてすみます。金利上昇の際でも、対応できる増額であるかどうかをあらかじめ検討しておきましょう。

 

借入期間が短ければリスクは小さい
2,000万円を5年固定2%で借入れた場合
<返済期間10年> 5年後残高 10,499,195円
<返済期間30年> 5年後残高 17,440,892円

 

このように、借入期間が短いほどローン残高が早く減少します。ローン残高が少なければ金利上昇リスクも抑えることができます。金利の見直し時期までは共稼ぎで返済を多くできる、退職金や相続などでの収入が見込める、という場合にはかなりリスクを抑えることができるでしょう。

07 住宅ローンのボーナス返済

ボーナス時併用返済とは?

住宅ローンの返済方法には、毎月1回ずつ返済する「毎月返済」と、毎月の返済に加えて、ボーナス支給月に割増しをして返済する「ボーナス時併用返済」とがあります。

「ボーナス時併用返済」は、ボーナス月に返済額を増やせる分、毎月の返済額を減らすことができ、家計のバランスを図ることができる返済方法といえます。

ボーナス返済に回せる額は各住宅ローンで決まっています。公的融資では借入額の40%以内(50万円単位)で、民間のローンでは50%以内(10万円単位)が多いようです。

ボーナス時併用返済、利用時の注意点

わかっていそうで意外な盲点となっているのが、ボーナス時併用返済の場合、毎月返済額とボーナス時返済額をダブルで返済しなければいけない点。
ローンシミュレーションをして、現実の負担を測る際には、間違わないように注意しましょう。

また、住宅ローンは長期で返済していくものですが、ボーナスは景気や企業の業績に左右されるため、過度にボーナス返済に依存しすぎるとリスクが高くなります。マイホームを取得すると、毎年の固定資産税や、火災保険料など住宅の維持経費も多くなります。このような経費をボーナスから捻出するケースも多いでしょう。

このため、住宅ローンの返済は、基本的には毎月の家計支出内でやりくりできる範囲に抑えておく方が、家計管理もしやすくなります。ボーナス時併用返済を利用する場合でも、なるべく小さめに抑えた方がいいでしょう。
ボーナスが安定的でない業種や企業などでは、ボーナス時併用返済を組まないほうが無難です。

また、返済完了が定年以降になる住宅ローンで、ボーナス時併用返済があるローンを組む場合は、繰上げ返済で定年前の完済を目指しましょう。

08 住宅ローンの繰上げ返済

繰上返済は住宅ローンの将来の支払利息を軽減する効果があります。なので手元に余裕資金があり、金利が低く預貯金の利息が増えない場合などは、貯めるよりも将来の返済分を着実に減らすほうが金額的にも効果が大きいため、家計管理を意識している家庭ではよく実施しています。

繰上返済には、ローン残高の全部を返済期間途中で返す「全部繰上返済」と、残高の一部を臨時に返済する「一部繰上返済」があります。よく利用されるのは、この「一部繰上返済」で、残高の一部が減ることによって返済期間が短くなる「期間短縮型」と、毎月の返済額が少なくなる「返済額軽減型」の2つがあります。

では、この2種類の繰上返済の効果を試算してみましょう。

●100万円を一部繰上返済した場合の効果
(元利均等返済方式、借入3,000万円、期間30年、金利3%、よって年間返済額151.8万円のケース)
100万円を一部繰上返済した場合の効果

  • まず、その効果については、期間短縮型のほうが、繰上返済を実施した時点で着実に支払利息の軽減分を確定することができ、残り期間にかけて軽減幅を合計した返済額軽減型よりも金額が大きいことがわかります。
  • また、繰上返済の実行時期は、早ければ早いほど効果が高くなります。それは、支払利息がローン残高に応じて変わってくるからで、早いうちにローン残高を減らせたほうに軍配があがるといえます。
  • なお、繰上返済には取扱機関やローンのタイプによって、1回あたり数千円から3万円程度の手数料がかかることが多いので、あらかじめ確認し、手数料がかかる場合は、ある程度まとめて実施したほうがより効率的です。

09 住宅ローンの借り換え

新たな住宅ローンを借入れて得た資金で今までの住宅ローンを一括返済することが、住宅ローンの借り換えです。金利が下落している状況ではよく実施されてきました。そのメリットやデメリットおよび注意点は次のとおりです。

借り換えのメリット

今までの金利より低い金利のものに借換えることにより、支払利息を軽減する効果が得られること。

借り換えのデメリット・注意点

手続きは、新しいローンを組むことと同じなので、諸経費がかかること。ローン契約書印紙代、事務取扱手数料、保証料、登記費用等がかかるので、これらのコストも含めて、返済総額の軽減効果があるかどうかをチェックすることが必要です。

また、当面の金利が低くなるからと固定金利型から変動金利型、または固定金利選択型に借り換えた場合は、将来の金利上昇リスクを負うことになりますので、現在の返済額だけでなく、トータルで利息軽減効果が出るかどうかも同時に十分考慮する必要があります。

借り換えの効果は?

借入3,000万円、期間30年間の住宅ローンで、残り期間25年の時点で、借り換えをした場合
(担保評価などには問題なく、全額借り換えできるとする)

  年間返済額 返済総額の軽減 諸費用 正味の負担軽減効果
借換え前(金利4%) 171.8万円 4,553.1万円
(年間差額17.4万の25年分)
70.7万円 364.3万円
借換え後(金利3%) 154.4万円

借入2000万円で、期間20年、残り期間10年の時点で借り換えをした場合(他は上記同様)

  年間返済額 返済総額の軽減 諸費用 正味の負担軽減効果
借換え前(金利4%) 145.4万円 67.0万円
(年間差額6.7万の10年分)
27.9万円 39.1万円
借換え後(金利3%) 138.7万円

借り換えができないケースって?

なお、借り換えはどの住宅ローンでもできるわけではありません。

  • 公的ローンへの借り換えは利用できない
  • 民間でも同じ金融機関内で1つの住宅ローンから別の住宅ローンへは借り換えできない場合がある
  • 担保評価もその時点で行われるので、担保割れしている場合には借り換えできない場合もある(なお、一部の金融機関では、担保割れでも対応できるような借り換えローンを取扱っている)
  • 過去1年間の支払いに延滞がある

といった点に留意して、利用できるかどうかを検討しましょう。

10 住宅ローンの諸費用

どのような諸費用がかかるの?

住宅を購入する際には、物件の購入金額以外に各種税金や手数料がかかります。
この諸費用は現金での支払いとなるので、頭金にプラスして準備する必要があります。
契約締結から引渡し時まで、その時々でかかる諸費用は以下のようなものがあります。

1.売買契約締結時

印紙税 売買契約書(建築工事請負契約書)に貼付
物件価格(建築工事請負額)
1,000万円超 5,000万円以下・・・ 1万5千円
5,000万円超 1億円以下・・・ 4万5千円
仲介手数料 中古住宅の場合、仲介業者に支払う。
(税抜き物件価額×3%+6万円)×1.05
契約時にはこの半分を支払うのが一般的

2.ローン契約締結時

印紙税 金銭消費貸借契約書に貼付
借入金額
100万円超500万円以下・・・ 2千円
500万円超1,000万円以下・・・ 1万円
1,000万円超5,000万円以下・・・ 2万円
5,000万円超1億円以下・・・ 6万円

3.決済、引渡し時

土地・建物の登録免許税
(住宅用家屋の特例適用の場合)
登記の際にかかる税金
新築建物(所有権保存登記)固定資産税評価額の0.15%
中古建物(所有権移転登記)固定資産税評価額の0.3%
土地(所有権移転登記) 固定資産税評価額の1.0%
司法書士報酬 登記手続を依頼した司法書士への報酬
2~6万円程度
固定資産税等精算金 中古住宅の場合、前所有者との間でその年の固定資産税等の精算が行われる場合がある。
精算額は月割り、日割り等個々の契約毎に決定する。
仲介手数料 契約時に支払っている場合はその残額
住宅ローン関係
事務手数料 住宅金融公庫の場合
→中古住宅購入は36,380円、新築の場合は48,510円
民間金融機関の場合
→借入機関によって異なる。
保証料 保証協会(公庫融資等)や保証会社(銀行ローン等)に支払う。
最近では保証料のかからないローンもある。
団体信用生命保険料 住宅金融公庫の場合
→任意加入。借入残高、借入期間によって保険料は異なる。
(返済期間30年、1,000万円で当初1年目の保険料は約2.8万円)
民間金融機関の場合
→強制が主流。
保険料はあらかじめ金利に上乗せされる場合や銀行負担が多い。
火災保険料 強制加入。住宅金融公庫の場合には特約火災保険があり、保険料は一般の半額程度。民間金融機関の場合には提携保険会社の火災保険に加入する。
抵当権設定費用 登録免許税
住宅金融公庫と財形住宅融資は非課税、その他融資は借入額の0.1%
司法書士報酬
借入額による。約2~6万円程度

どのくらいの金額になる?

一般に新築なら価格の2~5%、中古は5~10%にもなるといわれています。実際にどのくらいの金額になるのか試算してみましょう。

<例>3,000万円のマンションを購入。

(建物評価額1,200万円、土地評価額800万円)
住宅ローンは民間金融機関から2,000万円を借入

  新築住宅の場合 中古住宅の場合
売買契約書印紙税 1.5万円 1.5万円
仲介手数料 100.8万円
固定資産税精算金 10.0万円
ローン契約書印紙税 2.0万円 2.0万円
所有権登録免許税 9.8万円 11.6万円
司法書士報酬 2.5万円 3.5万円
ローン関係諸費用 45.0万円 45.0万円
合計 60.8万円 174.4万円
  2.0% 5.8%

※上記表はあくまでも目安です。各算出額は諸条件によって異なります。

この他引越し費用や、新居の家具購入代もかかります。頭金に1割程度を乗せた金額を目標として、自己資金の準備を行っていく必要がありそうです。

11 申込時の必要書類

申込時の必要書類

申し込み時に必要となる書類や通数は、金融機関ごとに異なりますので予め確認をするようにしましょう。各金融機関所定の書類以外で必要になる主なものは以下のようになります。

発行が必要な書類は早めに準備するようにしましょう。特に複数のローンを利用する場合などは同じ書類が複数必要になることもあります。 事前に通数などをよく確認し、まとめて準備すると良いでしょう。

借入者、収入合算者(連帯債務者)についての書類

書類 発行先
1.所得を証明する書類
  ・給与所得者の場合
住民税決定通知書 市町村役場
源泉徴収票 勤務先
・個人事業者の場合(2~3年分)
納税証明書 税務署
確定申告書(写) 税務署
2.住民票 市町村役場
3.健康保険被保険者証(写) 市町村役場または勤務先

物件についての書類

物件についての書類